相続時の土地評価は慎重に

土地相続で損をしない為に

次のような土地を相続・贈与の際に評価する場合、税理士の評価スキル次第では高めに計算してしまい、結果的に損な納税をされているケースも散見します。 
慎重な評価で無駄なく納税したいものです。

【評価に差がでる理由】
国税庁の財産評価通達では、土地を評価する方法として、
<路線価×地積>と<固定資産税評価×倍率> の2つを掲げています。

<路線価>は・・・そもそも標準的な間口・奥行・広さを前提としており、その土地の個別事情や法的規制等は考慮していない「標準的な土地の単価」なのです。ですから、土地に理想や標準でない何らかの事情や規制等存在すれば、路線価からその事情や規制分を補正しなければ正しい評価とはなりません。

財産評価通達でも「財産の評価にあたっては〜価格に影響を及ぼす事情は考慮する」として路線価などからの控除を認めているのです。
ですから土地評価の際には、まず(1)標準的でない事情を見つけ、次に(2)路線価を補正する事が重要なのです。

<固定資産税評価×倍率>の場合も同じです。市役所側が定めている評価額が、土地の個別事情を見落としていると、適正額よりも高くなってしまっています。その誤った評価額に倍率を掛けるのですから、当然に相続評価額も高くなってしまいます。ですから、倍率方式の場合は固定資産税評価の算出過程に誤りがないかチェックの上、誤りがあれば「固定資産税評価を補正する」ことが重要なのです。

 引き忘れによる高めの評価多めの納税でも、当局は教えてはくれない。

元々、相続税申告は自主申告制度なので、土地についてもどの様な評価をするかは申告する側の自己責任なのです。すなわち、万が一高めの評価をしてしまっていて、結果、多めに納税していても何も教えてはくれません。
※そのような場合でも5年以内なら還付手続が可能です。


 評価に差が出やすい土地とは?

 評価に差(3% 〜60% 程度)が出やすい土地の一覧

(1) 減額が認められているのに、考慮が不十分なことが多い土地
 (1)500m2(又は100m2)以上の青空駐車場・シャッターガレージ・空地・
      2階建以下の住居やアパートの敷地など
 (2)市街地にある田・畑・山林
 (3)形の良くない土地、正方形・長方形でない土地
 (4)2棟以上の建物を建てている土地(建物の配置が重要)
 (5)道路に接していない、又は、少ししか接していない土地
 (6)私道にしか接していない土地
 (7)路・私道・通路になっている土地
 (8)空中に高圧電線が通っている土地
 (9)前と後ろで容積率が変わる土地
 (10)傾斜のある土地や一部崖になっている土地

(2) その他評価額によく差が出る土地
 (1)路線価が無い道に面した土地
 (2)都市計画道路の予定のある土地
 (3)前や後ろの道路との間に高低差がある土地
 (4)水路に面している土地
 (5)建物の建築・建替えが難しそうな土地
 (6)未舗装やガス・水道の通っていない道路に面した土地
 (7)中に里道・水路が通っている土地
 (8)道幅が狭くなっているのに広い道と同じ路線価が付されている土地
 (9)突き当たり道路に面した土地
 (10)騒音・悪臭・墓地等により利用が難しい土地
 (11)河川の脇や宅地造成規制区域に入っている土地
 (12)土壌汚染の可能性のある土地
 (13)日当たりの悪い土地や風害のある土地
 (14)倍率地域内の宅地比準評価の土地

参考⇒

土地評価の実際【事例1〜9】
使えると大幅節税!「広大地」の評価手法